#7 成長期の食事は回数と量、摂取タイミングを意識してみよう
選手の皆さんは一日の食事をどういう風に摂取していますか?
朝ごはん、昼ご飯(主に給食)、晩ご飯、間食という感じでしょうか。
小学校までは、食べる子と食べない子の差(時間や量)は極端に表れると思いますが、中学生以降になると、ある程度消化能力も整ってくるので一定の量は摂取出来るようになってくると思います。これから高校生になるユースの選手は、食事の回数や質、量を意識することでコンディショニング向上にも繋がりますので是非参考にしてみてください。
基礎代謝が一番高くなる10代後半では、何を食べても大きくなります。栄養云々はありますが、おにぎりだろうがファーストフードだろうがもっといえばお菓子ばかり食べても大きくなっていきます。成長ホルモンの量もピークに達し、発汗量や体臭も強くなります。スポーツに従事している選手ならば、日々のトレーニングで筋肉量も増え、身体つきにもはっきりと反映してきます。しかし体は食べたもので出来るので、ここに必要な栄養素が必須となってきます。
大事なことは、無理せず食べれる量を適切なタイミングで摂取することです
では何に対して「適切なタイミング」かということですが、簡単に言うと、筋肉の合成(同化)を促して分解(異化)を抑えるために血中の栄養素(特にアミノ酸)濃度を高めるということに対してです。血中のアミノ酸濃度を高めるにはタンパク質の摂取が必須です。しかし摂取するタイミングが合わないと合成よりも分解優位になり、せっかく頑張ってトレーニングしても筋肉がつきにくくなったり、成長スピードが遅くなるということに繋がりやすくなります。
分解が優位になると、疲れやすい、肌が荒れやすくなったりケガの回復が遅くなるなど、細胞全体の代謝レベルがが落ちてしまい、結果パフォーマンス低下に繋がってしまいます。パフォーマンスが低下すればケガのリスクが高まります。
車もガソリンや電気がなければ動きませんし、パーツが錆びたり劣化してこれば燃料を入れてもスムーズに動かなくなるのと同じです。必要な栄養を取ることで最適な活動につながることを忘れずに!
【食事の摂取タイミングと回数について】
■トレーニング開始の1~2時間前にタンパク質、炭水化物、脂質のいずれかを小腹に入れる。
■トレーニングが終了したらなるべく早めに(出来れば30分以内)夕食をとる。(練習後にゆで卵、カロリーメイトやプロテインバーなどを食べて、帰ってから夕食を摂るなど工夫する)
■寝る前にゆで卵を食べる。(タンパク質を摂取することで寝ている間の筋肉の分解を抑えます。その他卵料理でも可)
■間食はなるべくタンパク質を中心に。お菓子とジュースは控えよう!
■朝、昼、晩がっつり食べれない人は、一回の量は無理して食べずに間食の回数を増やしましょう。
※タンパク質や卵の部分をプロテインに置き換えてもOKです。
大事なのは楽しく食事をすることです。無理してたくさん食べようとすると逆にストレスになってしまいます。せっかく作ってもらった料理、食べ残した分は夜食や朝ごはんに取っておいて食べるようにしましょう。そして高校生になる選手はプラスコンディショニングも意識しながら摂取するように心掛けよう!
「この世界(サッカー界)で最後まで生き残ってるのは、才能のある選手ではなく、ピッチ外でも徹底して努力する選手」長友佑都
チームトレーナー與那城